人生は上々だ。まあまあね。

不安定を愉しむ40代女子★年とるって悪くないよね。

★読書感想★「ファントム・ピークス」北林 一光

二月も今週で終わり。今月末は売掛金も振り込まれ、決算確定。
創立後、11期目のスタートとなるのだが、
過ぎる時間は脱兎のごとし、残る成果は焦燥ばかり・・・で、明日も心新たにやりましょう。


書店員おススメということで、買ってみました。

冒頭からの数行が情景描写がキレイで、しっとりとした小説なのかと思いつつ読み進めていくと、どんどんミステリアスになってきて、やがて犯人がわかり、人間が対処していく物語である。後半からは物語性が強くなってきて、読み飛ばしてしまう雰囲気になりそうだったので、心を落ち着かせつつ大事に一行一行読んでいく。

長野県の山深い地で次々と殺害されていく。癒されるために訪れた山林のはずが、一変し恐怖に包まれた場所となる。人々の欲望が動物との共生を壊し、事件へとつながっていく。

主人公の周さんは都会で働いていた心優しい勇敢な男性である。体の弱い奥様を元気にさせたいと、この自然豊かな地へ引越してきたのだ。茶目っ気のある奥様とのやり取りをもう少し見たかったというのもありつつ、この魅力的な女性を失った周さんが今後どうしていくのかが気になるところです。

著者がこの一冊を書いて亡くなってしまったというのが、気になって手に取ったこともあり、この風景描写をもっと読んでみたいと思う本でした。